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ストレスチェック

 労働安全衛生法の改正により、2015年12月から50人以上働く企業に義務づけられたのがストレスチェックです。ここ2年間では減少傾向が見られますが、日本は先進国では韓国に次ぐ自殺率の高い国です。グリーンランドやかつてのソ連の衛星国も高い率ですが、1億2千万の我が国では年間3万人ちかくの自殺者が報告されています。そのすべてがストレスを原因とするわけではありませんが、誘因であることは確かです。
 そこで厚労省は、職場単位で各個人のストレスをチェックして高率にストレスを抱える方をはやめに心療科に結びつけるシステムを開発し、この12月から全国的に施行するべき法律を公布しました。その方法は、質問紙による問題点の抽出です。もちろん50名未満の中小企業も、努力目標としてストレスチェックを施行すべきとされています。
 職場のストレスには、長時間労働 3Kとよばれるハードな仕事内容 人間関係などさまざまなものがあるでしょう。今回の手法では、その原因がどこにあるかもわかるような質問になっており、レーダーチャートで読み取れます。法律では、この結果を基にした労働者の解雇や強制的な配置転換は禁じられていますが、上司とよく話し合ってストレスのない勤務状況に改善することが本来の趣旨でもあります。現在各企業に所属する産業医は、この制度の効率的運用のため勉強を重ねていますが、よりよい労働環境が作られることが何より大事なことでしょう。(文責 院長・若杉 直俊)

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