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若杉院長が医学の最新の話題を取り上げて書きます。なお、記事に関するご質問、お問い合わせにはお答えしていません。

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インフルエンザワクチン

 冬の到来がすぐそこまでです。今年もインフルエンザの季節がやってきます。その予防は外出後の手洗い うがい 十分な栄養と睡眠をとること、さらにワクチン接種です。そのワクチンについてです。
(今年のワクチン株は)
 A/カリフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1) A/香港/4801/2014(X-263)(H3N2) B/プーケット/3073/2013(山形系) B/テキサス/2/2013(ビクトリア系)です。ワクチン用のウィルス株は、今年も以上4つです。地名と年号はどこで何年に確認したかを示します。さらにリアソータントという手法で、ワクチンの効果を高めますが、これは複数のウィルスを鶏卵の尿膜腔に注入して、遺伝子情報を広げる手法です。A型のワクチン株で行います。
昨年のワクチンと比べると、A型はH3N2に変更がありB型は全く一緒です。
(不足はないの)
 厚労省は十分なワクチン量を確保している旨、発表しています。あわてて開始当日に殺到する必要はありませんが、あまり遅くなれば流行に間に合いません。11月中に1回、12月初旬までに追加をするとよいでしょう。
(回数は)
 実は欧米では、全くはじめて接種する年は2回、毎年継続している方は年齢を問わず1回でも予防可能としています。ただし、日本では慣例的に13歳未満は2回とされています。
(効果はどれくらい続くの)
 2回接種の場合、接種後1-2週間で抗体価が上昇し、2回目の接種後1ヶ月でピークとなります。受験生は、年内に2回目が済んでいれば大丈夫でしょう。
 ワクチンに関して不明な点があれば、ぜひ医療機関でお問い合わせ下さい。 (文責 院長・若杉 直俊)